厚生年金基金制度が変わります
平成26年4月1日から厚生年金基金制度の廃止に関する「公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律」が施行されています。

  • 厚生年金基金制度が見直された背景
  • 1.厚生年金基金の積立資産が積立不足
     「AIJ投資顧問の企業年金資金消失問題」をきっかけに、厚生労働省で厚生年金基金の財政状況の見直しを行なった結果、多くの厚生年金基金で国の年金の一部を代行している部分が積立不足となっていることが判明しました。このままでは厚生年金本体の財政状況にも影響を及ぼしかねないとの理由で、厚生年金基金制度の廃止に向けた法律が成立しました。
    2.厚生年金基金の資産運用環境の悪化
     厚生年金基金の資産は年5.5%で運用するように設計されていましたが、バブル崩壊・アメリカのサブプライム問題を発端とした世界同時金融危機等による運用環境の悪化から資産が目減りし、積立不足となりました。
     

  • 4月1日から厚生年金基金制度は次のように変わります。
  • 厚生年金基金は「代行部分」と「上乗せ部分」から成り立っています。
    1.積立資産が代行部分を下回っている厚生年金基金(代行割れ基金)   全体の約2割
    ・代行割れ厚生年金基金は、法施行から5年以内に解散されるよう促進する。
    ・解散を促進するために特例(議決・同意要件の緩和や事業所間の連帯債務を外すなど)による解散制度を設ける。
    2.積立資産が代行部分は上回っているが、上乗せ部分は積立不足である厚生年金基金   全体の約7割
    ・法施行から5年以内に代行返上して他の企業年金制度に移行するか、解散のいずれかを選択する。
    3.積立資産が十分である健全な厚生年金基金   全体の約1割
    ・ 厚生年金基金として、当面存続を認める。

  • 4月1日からの厚生年金基金の年金給付の取扱い
  • 代行部分については、国に移管されて厚生年金基金に加入していなかった方と同じ条件で、国が厚生年金基金加入期間部分も含めて支払うことになっています。ただし、上乗せ部分については、残余財産の範囲内で分配されることになります。

      代行割れ基金

    ・上乗せ部分の残余財産がありませんので、代行部分を含めた国から支給される年金のみの支給となります。
    ・既に厚生年金基金から年金を受給している方の年金についても、代行部分は国から支払われますが、上乗せ部分の年金の支給はなくなります。

      代行割れはしていないが上乗せ部分が積立不足である基金

    ・上乗せ部分の残余財産は次のようになります。
    ①解散する場合は、原則として加入員と年金受給権者に一時金として分配する。
    ②年金としての受給を選択できる旨を認めたときは、記録と上乗せ部分の残余財産を企業年金連合会に移し、企業年金連合会より年金が支給される。
    ③他制度に移行する場合は、上乗せ部分の残余財産を確定給付企業年金や確定拠出企業年金、中小企業退職共済等に移行して、新しい移行先の制度より年金給付が行われる。

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